毎週火曜日12:30、英国からの新着アンティーク公開。

開墾:夫-2

背の高さほどもある雑草の海。
左:32件の土地をまわりました。 右:刈った雑草を燃やしています。

<2006.9.29>

僕の不安は的中して、毎週末、房総半島へ泊りがけで土地を探しにきました。

その間、およそ2年。32個の土地を見せていただきました。

その頃には、もうすっかり房総半島の不動産屋さんに名が知れ渡っていて、
おかしな夫婦がバラ園用地を探していると、噂になっていました。(T-T)

房総半島といっても、千葉県は北海道に次ぐひろーい県なんですね。
(知りませんでした・・)

雨が降っても、風が強くても、雪が降っても、週末は房総半島です!

だんだんと、田舎暮らしの不動産屋さんとも何人かの親しい方ができて次々と、
新しい土地をお知らせくださいます♪

いつものように、自宅で週末の土地探しの準備をしていたら、
カタカタと一通のFAXが、夷隅の不動産屋さんから届きました。

その資料は、ゴルフ場のクラブハウスに行く途中の土地でした。
3000坪はあります。しかもゴルフ場のフェアウエイのまん前!!
僕がすっかりその気になって、せつさんをときふせてその週末に見に行ったのです。

とてもすばらしい土地でしたので、さっそく法務局に調べに行ったところ・・・。
せつさんと僕は謄本をみてもなにがなんだかわからず、
なんだろうね、と思案していたら、職員の人が通りかかって、

「ああこれね、5億円の根抵当権がついてますね。」とさらっと一言。

「ご、五億円!!!」

ふたりで絶句してしまいました。

バラを植えるためには抜値(ばっこん)をしなくてはいけません。ユンボを地元の人から借りました。
ひたすら雑草を刈り続ける、せつさん。

その不動産屋さんを厳しく問い詰めると、ひたすら謝って、
それではとっておきをご紹介します。ということになりました。

それでその土地に連れて行かれたところ、
いつもは大はしゃぎのせつさんがなぜか静かに
「ここしかない・・・」とつぶやいたのでした。(-_-)


その土地は、本当に手付かずの大きな木が
うっそうと茂っている森と植木畑に囲まれた土地でした。


家や建物などもいっさい見渡す限り見えません。
それからは、地元の人にユンボを借りて、毎週末こんどは開墾の日々です。

もちろん、法務局でもしっかり調べました。
週末、テントを張っては泊りがけの開墾。


こうして人生でもっとも過酷で
もっとも充実した夏が始まったのでした。(T-T


つづく

せつさんも小さなユンボで抜根(ばっこん)