毎週火曜日12:30、英国からの新着アンティーク公開。

[その17]哀愁の子連れ狼、オルちゃん。

<2019.4.19>

毎年、バラの季節になると、
ドリプレ・ガーデンの第2駐車場に
置いていかれてしまった猫たちがいます。

本当に困ったことです(T-T)

オルチャンも、レアちゃんという子猫と一緒に
置いてきぼりにされた猫ちゃんなのです。

※オルチャン(左)と、子猫のレアちゃん(右)

ドリプレ・ガーデンでは初めての長毛種の親子でした。

レアちゃんは可愛い子猫だったのですが、
ドリプレスタッフはオルちゃんのことをタヌキだと思っていたらしく、
タヌキが子猫を育てていると大騒ぎしていました。
(そんなはず、ないじゃないですかT-T)

※二人はいつも仲良しでした

それからしばらくして、
第2駐車場からだんだんとガーデンのほうにやってきて、
気がついたら、カフェテラスまで来るようになりました。

そうそう、オルレアがきれいに咲いている季節にやってきから、
オルチャンとレアちゃん、なのです♪

そして、いたいけな子猫を一生懸命守って育てているママと、
そんなこと何も知らない子猫だとだれもが思っていました。

※いつもオルちゃんの後を追いかけていたレアちゃん

ところがある日、カフェスタッフのきょうこさんが、
「たいへん、たいへんなんですー!」と大きな声。

どうしたの、と聞くと「オルチャン、男の子なんです」・・・
「絶句」それって、いったい・・・
じゃあなにそれって、イクメン・・・ってこと・・・

※この頃のオルチャンは精悍な顔つきでしたねえ。

オルちゃん、どんな人生で、
この森にやってきたかわからないけど、
たいへんだったねえ。

男手ひとつで、まだ生まれたばかりの娘を育てていたなんて・・・
それにしても、この親子、本当に仲がいんです。

オルちゃんだけの写真ってあまりなくて、
必ずレアちゃんと一緒なのです。

※キャットテラスでお客様待ちをするオルちゃん。

ドリプレにやってきてからというもの、
けなげに働くオルちゃんの姿は涙ぐましいものがありました。

毎朝、10時頃になると、正門の方をじーっと見ていて、
お客様が来ると「いらっしゃませ~」と言って、お出迎えするのです。

そして、お客様が帰るときは
駐車場までお見送りするのが日課になっています。

※あまりにも一生懸命働くので、すぐ疲れちゃうのね。

そんなオルちゃんなのですが、
どうも、前からいた猫たちをいじめるみたいなんですね。

コモイちゃんが尻尾をかじられたり、
リリーちゃんがお尻をかじられたりしたのも、
どうやらオルちゃんらしいのです(T-T)

※池の金魚を狙うオルちゃん。

きっとレアちゃんを守るという使命が過大になって、
つい興奮してしまうのかもしれませんね。

そんなオルチャンの今のマイブームが「金魚すくい」♪

朝早くから、夕方日が暮れるまで、
じーっと池を見ています。

そして、うまく金魚がすくえたときは、
うれしくてカフェテラスに持ってくるのです。
(やめてほしいですT-T)

※お転婆娘のレアちゃんを心配そうに見つめるオルちゃん。

でもね、この親子を見ていると、
こころがほっこりするんですねえ。

オルちゃんはいろいろ問題もあるけど、
レアちゃんが心配でたまらないんですね。

パパと娘、って、絶対にうまくいかないと言われていますが、
オルチャンとレアちゃんはきっと
過酷な思い出を共有していることで
深いつながりがあるのかもしれません。

次回は、レアちゃんのお話です。

過去の猫たちのお話はこちらから

<punkumaさんの写真館:オル>

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※ここで強い強いお願いです。
毎年、毎年、ガーデンに猫を捨てていく人が後を絶ちません。山に捨てられた猫たちの大半は助かりません。うちのガーデンで幸せに暮らせるというのは幻想です。それはごくごく一部の運のいい猫たちだけです。このブログに登場することもなく、野生動物やカラスに襲われて、虹の橋に旅だった子たちもたくさんいます。かろうじて保護できた子は、病院に連れて行ったり、手術や健康診断、里親さん探しなど、とてもとてもたいへんです。

絶対に猫を捨てるのはやめてほしい。
それは動物愛護法に反する犯罪です。

苦慮した末、ガーデンのまわりには10の防犯カメラと12の防犯センサーを設置しました。万一、見つけた場合は証拠として警察に引き渡します。

※どうしても育てることができない猫がいた場合は、今は必ず地元に「保護猫団体」さんがあります。そちらにご相談ください。

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