今回は、番外編です。一昨年2021年の夏の終りころ、とつぜん姿をあらわした淋しい顔の猫。キッチンガーデンのミントが大きくなっていた時期なので、ミントと名付けました。その後のミントのお話です。
<2023.04.20>
2021年は、コロナ渦真っ只中の息詰まる毎日が続いていました。それでも、バラの季節にはそれなりにご来園してくださる方もいらっしゃって、ほっと一息ついた夏の頃でした。
見慣れない茶トラの大きな猫が、ガーデンパトロール隊の夕食の頃、遠くからみんなの姿をじっと見ているのでした。
その猫に気がついたカフェスタッフが、テラス席のはじっこの方にご飯を置いてあげました。
すると、おずおずと忍び足で、そっとやってきて、あたりをうかがいながら、ご飯を食べるのでした。
そうやって、毎日、閉店の時間を過ぎた夕方になると、その猫はやってきて、他の猫たちを遠巻きに見ています。
少し、なれてきた頃、キッチンガーデンのミントが元気だったので、ミントと名付けました。
そして、いつも一人だけ、遠くでご飯をもらって、食べる日が続きました。
それにしても、なんでこんなに寂しい顔をしているのか、とても気になりました。
このあたりは、以前のブログ、「寂しい顔の猫、ミント」で、書きましたね。
結局、やっと保護して、病院に連れて行って、手術や健康診断もして、ドリプレに戻ってきたのですが、
一週間もしないうちに、忽然とどこかに行ってしまいました。
とても心配だったのですが、こういうことは一度や二度ではないので、諦めていました。
良かったのは、健康診断で特に問題がなかったことです。
2021年の10月頃だったでしょうか。
そして、先週、久しぶりにご近所の美人姉妹さんがカフェにやってきて、ミントがいるというではありませんか。
翌日、大慌てで、ミントの様子を見に行きました。これがその写真です。
確かにミントですが、表情がまったく別猫のようになっています
なんともおだやかで、幸せに満ちた表情で、これがあのミントかと思ったほどでした。
しかも、あの荒野の暴れん坊のニャジラと、まったりと仲良くしています。
これにも、驚きました。
美人姉妹さんの話によると、ミントがあらわれた頃は、ニャジラと大喧嘩だったそうです。
それがいつの間にか、すっかり仲良くなってしまったとのこと。
これって、チロのときと一緒ですね。
チロのお話はこちらから。
それにしても、2021年の秋にどこかに行ってしまって、今年の1月に美人姉妹さんのところに現れたミント。
この1年半もの間、どこをさまよっていたのでしょうか。
2度の冬をどのようにこしてきたのでしょうか。
きっと想像を絶するような過酷な道のりだったに違いありません。
いまさらながら、その生命力に驚くとともに、しっかりと生き抜いてくれたことに、涙が溢れました。
ドリプレでも、2年間いなくなってしまった、タマちゃんの娘の三毛猫のハーマイオニーが帰って来たことがありました。
そのときも感動したことを覚えています。
そして、コジジ。
ふらっといなくなることが多かったコジジなので、そのうち戻ってくるだろうと思っていたのですが、いまだに帰ってきていません。
たくさんのお客様からコジジのことを聞かれるのですが、うまく答えることができませんでした。
ミントのようにいつか、美人姉妹さんのところにあらわれてくれればいいのですが。
つづく
★過去の猫たちのお話はこちらから
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※ここで強いお願いです。
毎年、毎年、ガーデンに猫を捨てていく人が後を絶ちません。山に捨てられた猫たちの大半は助かりません。うちのガーデンで幸せに暮らせるというのは幻想です。それはごくごく一部の運のいい猫たちだけです。このブログに登場することもなく、野生動物やカラスに襲われて、虹の橋に旅だった子たちもたくさんいます。かろうじて保護できた子は少数なのです。私たちもいつの間にか年をとりました。最後まで面倒を みることはできないので、このお願いをしています。
絶対に猫を捨てるのはやめてほしい。
それは動物愛護法に反する犯罪行為です。
苦慮した末、ガーデンのまわりには防犯カメラと防犯センサーを設置しました。万一、見つけた場合は証拠として警察にお渡しします。
※どうしても育てることができない猫がいた場合は、今は必ず地元に「保護猫団体」さんがあります。そちらにご相談ください。
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