僕たちが馬小屋と呼んでいる、北の森の奥に鎮座する大きなログハウス。ある日、せつさんの独り言から始まったその馬小屋プロジェクトは、なかなかにたいへんでした。アメリカのバーンハウスメーカーから取り寄せたキット(とは名ばかりのただの材料)を、地元の棟梁や手伝ってくれた人たちと悪戦苦闘しながら、なんとか建てることができました。そのいきさつです。(2023.11.10)
<2008.8.9>
「馬小屋・・・。」
と、せつさんが僕の耳に、しつこくささやきます。
それは、2007年のお正月のことでした。
「馬小屋ー!!」と、再びせつさん。
「な、なんですかー? 馬小屋って。」
いきなり『馬小屋』といわれても、わけがわかりません。
せつさんは、アメリカの馬小屋メーカーのホームページを指して、
「ステキだと思わない~♪」と一言。
この言葉がでると、とっても危ないのですー!
もうこの先の展開は、目に見えるようです・・。(T-T)
(この山奥に引っ越してくるときもそうでした。デジャブ・・。)
確かに馬小屋のホームページを見ると、ステキな馬小屋がたくさんあります。
すべてが組み立てキットで、お値段もすごく安い!
(後でそうでもないことがわかりましたが・・。ああ・・T-T)
写真もたくさん載っていて、これなら素人でもなんとかなるかなあ・・、
とすでに心の中でどういう段取りで建てようか・・、などど考えています。
いかんいかん!
またまた、せつさんの作戦にはまってしまうところでした。
「さすがにこれを、アメリカから輸入するのは無理でしょうー。」と僕が言うと、
「だって、イギリスからドアや家具を輸入したじゃない!」と言います。
(この山の中に家を建てる時、「世界一安い建材!」を合言葉に、世界中からこまごまと、いろいろな部品や建材を直接輸入したのでした。)
それもそうかぁ・・・? と思っていると、
「この馬小屋が北の森にあったら、とってもステキだと思わない♪」
とせつさんは、そのホームページを次々とクリックします。
僕の性格のいちばんの弱点は、『暗示に弱い』ところです。
なんだかもう、北の森に馬小屋が建っている姿が、心の中にできあがってきました。(T-T)
へえ、図面もあるんだあ~♪
せつさんがいつも、台所で「腰が痛い・・。」と言いながら、撮影している姿を見るのも、しのびないです。
翌日、試しにこの会社にメールを出してみました。
すぐに感じのいいメールがきて、
「日本のお客様は初めてですが、日本に送るのはなんの問題もありません!
イタリアにも送ったことがありますから。」ということでした。
さっそく、こうしたい!という図面を、せつさんといっしょに作って、アメリカにメールで送りましたー!
すぐにまた、返事がきて「ノー・プロブレム!!」ということでしたので、さっそくこれで進めよう~♪と、二人で盛り上がりました。
せっかちな僕たちは、すでにもくもくと基礎工事を進めるのでした。
さっそく、こうしたい!という図面を、せつさんといっしょに作って、アメリカにメールで送りましたー!
すぐにまた、返事がきて「ノー・プロブレム!!」ということでしたので、さっそくこれで進めよう~♪と、二人で盛り上がりました。
せっかちな僕たちは、すでにもくもくと基礎工事を進めるのでした。
ほんとのことを言うと、何を聞いても「ノー・プロブレム!」と言う返事に、僕は正直、若干の不安を抱えていました・・・。
この不安は、後でものの見事に的中して、これから半年の間、僕は人生で最大の難関に直面するのでした!!(T-T)
———-つづく———-
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