毎週火曜日12:30、英国からの新着アンティーク公開。

[その27] ぼっち猫、リムちゃん。

新しいシリーズ、第7弾はいつの間にか住み着いたキジ白の男の子、リムちゃん。まだ紹介できてないドリプレの猫たち。古くからいるのに、まったくなついてくれない子もいるのですね。いま、ドリプレにいる子や事情があって引き取られた子、一定期間だけいて、いなくなってしまった子。いずれにしても、そのほとんどが、ガーデンに捨てられてしまった子たちです。もうこのような行為はほんとうにやめてほしいです。どんなに小さくても、かけがえのない命です。

<2023.02.24>

昨年の春頃、アリウムが満開の季節にどこからともなくやってきたキジ白の男の子。
正確に言うと、もっと前の3月頃から、馬小屋の周辺にいたのだと思います。

最初のうちは警戒していて、その姿を見るのも、ほんのちらっとだけ。
なんだか、見慣れない猫がいるなあ、と気になっていました。

ガーデンの休園の1月2月は、人があまりこないせいか、猫を捨てていく人がいて、本当に困っています。

毎年、決まって、2月頃から3月にかけて、見慣れない猫を見かけることが多くなるのです。


キジ白の男の子を意識するようになったのは、ようやくガーデンの花々が咲き始めた季節。
少しは慣れてきたのか、毎朝、ご飯ちょーだい、と話しかけて来るようようになりました。

アリウムがきれいな季節だったので、リムちゃんと名付けました。


中猫だったようで、6ヶ月から1年くらいでしょうか。

おどおどしていて、とて警戒心の強い子でした。
毎朝、僕がガーデンパトロール隊の朝ごはんをあげるために、馬小屋のドアをあけると、みんなと少し離れたところで、僕にもご飯、と大鳴きするようになりました。

みんなとは違う場所で、馬小屋のテラスの薪置場にご飯を置くようにしました。


どうやらそこが気に入ったのか、必ず毎朝、その場所で待つようになりました。

よーく見てみると、それほど痩せてはいないし、体もけっこうきれいでした。
根っからの野良というよりは、どこかで飼われていたに違いありません。

ただ、いつもは駐車場に捨てられていくことが多いのですが、リムちゃんについて言えば、いきなり馬小屋に現れたので、どこか山の中に置き去りにされて、早い段階でドリプレにたどり着いたのかもしれません。


生まれて始めて(?)の、チュールーにも一生懸命でした。
(よーく見てみると、チュールーではなくシーバでしたねT-T)


ガーデンが美しい季節になると、たくさんのお客様が訪れます。
その頃は、ガーデンパトロール隊員も大忙し。

オルちゃん、マリーちゃん、チョビ、みんなリムちゃんのこともすっかり忘れて、ご接待に余念がありません。


リムちゃんも少し安心したのか、ガーデンにも出てくるようになりました。

気がつくと、カフェテラスの近くやメインガーデンで、その姿をみかけることがしばしばありました。


ただ、まだまだ触ることができません。

一刻も早く、病院に連れて行こうと、毎朝、なんとかケージに入れようとトライしたのですが、その暴れようはただごとではありませんでした。

もしかしたら、何かのトラウマを抱えているのかもしれません。

そこで、毎朝、少しでも人間になれてもらえるよう、ご飯を上げるときにスリスリ触ったり、なぜてあげたり、猫なで声!でやさしい声をかけてあげたり、なんとか怖くないよ、というメッセージを送り続けていました。


そのかいがあってか、少しづつ心を開いてくれるようになりました。

でも、もうすでに、秋が過ぎようとしている頃でした。


秋が過ぎてガーデンパトロール隊が少しヒマになると、やっぱりね、親衛隊のオルちゃんが毎日のように、リムちゃんに対して凄みを利かせています。

毎日、オルちゃんに優しくしてあげてね、といい聞かせているのですが、どうも、なにかが気に入らないらしく、なかなか言うことを聞いてくれません。

でも偉いのは、リムちゃんからケンカを仕掛けたり、威嚇したりすることはまったくありません。
とても優しい子なんですね。


白猫のモリスに対しては、すぐにガーデンパトロール隊に入隊してあげたのにね。
でもモリスには、コマリちゃんという強い味方がいたからね。

リムちゃんは、たった一人ぼっちで、ドリプレにやってきて、ここのルールも知らないままに、なんとか仲間に入れてもらおうと頑張っているのに、男の子であることがオルやチョビの反発を招くようです。

ガーデンパトロール隊の厳しい入隊条件に、男の子の場合、タマタマがないこと、という高いハードルをあります。

リムちゃんは残念ながら、まだその条件を満たしていません。
それはものすごくわかっているのですが、とにかく病院に連れて行こうとすると死にものぐるいで暴れるので、本当に困ったものです。


でも、この頃は一時期の警戒心がだいぶほどけてきて、いつのまにか、ガーデンパトロール隊の宿舎でまったりしている姿をみることがあります。

すっかり、まるまると太っていますね。

もう少し、本格的な春の訪れの前に、病院に連れて行って、晴れてガーデンパトロール隊に入れるといいね。


いつも一人ぼっちのリムちゃん、ガーデンパトロール隊に入ったら、きっとみんな仲良くしてくれるはずだから、もう少しのしんぼうだよ。

つづく

過去の猫たちのお話はこちら
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※ここで強いお願いです。
毎年、毎年、ガーデンに猫を捨てていく人が後を絶ちません。山に捨てられた猫たちの大半は助かりません。うちのガーデンで幸せに暮らせるというのは幻想です。それはごくごく一部の運のいい猫たちだけです。このブログに登場することもなく、野生動物やカラスに襲われて、虹の橋に旅だった子たちもたくさんいます。かろうじて保護できた子は少数なのです。私たちもいつの間にか年をとりました。最後まで面倒を みることはできないので、このお願いをしています。

絶対に猫を捨てるのはやめてほしい。
それは動物愛護法に反する犯罪行為です。

苦慮した末、ガーデンのまわりには防犯カメラと防犯センサーを設置しました。万一、見つけた場合は証拠として警察にお渡しします。
※どうしても育てることができない猫がいた場合は、今は必ず地元に「保護猫団体」さんがあります。そちらにご相談ください。

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