新しいシリーズ、第5弾は白猫のモリス。まだ紹介できてないドリプレの猫たち。古くからいるのに、まったくなついてくれない子もいるのですね。いま、ドリプレにいる子や事情があって引き取られた子、一定期間だけいて、いなくなってしまった子。いずれにしても、そのほとんどが、ガーデンに捨てられてしまった子たちです。もうこのような行為はほんとうにやめてほしいです。どんなに小さくても、かけがえのない命です。
<2022.10.28>
2021年、バラの季節が終わろうとしてた6月頃だったと思います。
見慣れない2匹の猫が正門前の芝生のロングウォークと第1駐車場の間の、ハニーストーンの塀の陰に隠れていました。
白い猫とシャム猫のような2匹でした。
とてもお腹をすかせていたようで、ご飯を置いてあげたら、一心不乱に食べつくしました。
呼びかけてもなかなか近づいてきません。
仕方ないので、毎朝と夕方、芝生と第一駐車場の間の樹の下にご飯を置いてあげました。
じつはこの年の春からバラのシーズンにかけて、特にゴールデンウィークがひどかったのですが、駐車場に置き去りにされてしまった猫たちがたくさんいたのです。
10匹近くになったでしょうか。
その都度、捕獲しては病院に連れて行って避妊手術をして、里親さん探しをしました。
幸い、ほとんどの猫たちは里親さんが見つかったのですが、この2匹はその騒動がひと段落した頃に現れたのです。
そんなこともあって、なんとなく里親さんを探すエネルギーも使い果たしていた頃でした。
写真は、当時、無事、里親さんがみつかった猫ちゃんたちです。猫の保健室にて。
この子たちの他にもたくさんの捨て猫ちゃんがいたのです。
みんなかわいい子ばかりなのにね。
2匹はいつも一緒でした。一時も離れたことがありません。
小さいシャム猫のような女の子は、マリーちゃんにそっくりだったので、コマリちゃんと名付けました。
白い男の子は、アカンサスモリスが満開の時期だったので、モリスと名付けました。
ご飯をあげるようになってから少しずつカフェの建物の方にも来るようになりました。
といっても、正門の駐車場のあたりまでが限界だったかな。
やっとなついてきたので、朝ごはんをあげているときに2匹を捕獲して病院に連れて行って避妊手術してもらい、馬小屋の2階の猫の保健室で2週間ほど、療養することにしました。
ところが、白猫のモリスがものすごい引きこもり猫で、ほとんどまったくといっていいほど、どこかに隠れていて、まったく姿を見せません。
コマリちゃんはそんなこともなく、ご飯をもらいに出てくるのですが・・・
せつさんと相談して、コマリちゃんはともかく、モリスはもらってくれる人いないよね、と話していました。
コマリちゃんといっしょだとモリスもなんとなく安心しているようです。
2週間ほど、馬小屋2階の保健室で過ごしたあと、カフェのほうに放してみました。
モリスはどうやら、ガーデンでの暮らしのほうが安心するらしく、まったく別猫のようにのびのびしています。
あれほど引きこもっていたモリスが、いったいどうしたことでしょう。
コマリちゃんと一緒に、正門でのお客様のお出迎え、玄関でのいらっしゃいませ、そんな感じで誰から教えられるでもなく働き始めたのです。
いちばんの心配は、男の子のモリスだから、オルちゃんやチョビにいじめられるのではないか、ということでした。
それが不思議なことに、誰からもいじめられることもなく、案外、仲良くやっているのです。
モリスはいつもコマリちゃんの後をついて回っています。
しばらくして気がついたのですが、この2匹は親子じゃないかということに思い至りました。
よくある、小さいお母さんと大きな息子。
どうやらそのパターンのようです。
そんなこともあって、オルチャンもチョビも、コマリちゃんの目を気にして、モリスにちょっかいださないんじゃないかと。
いまではすっかりドリプレローズガーデンの看板猫になってしまったモリス。
ガーデンパトロール隊への入隊も認められて、よかったね。
お客様の姿を見つけると、走り寄っていき、大きな声で「なんかちょーだい」とおねだりするのが日課になってしまいました。
いつからか、くれくれ猫、と呼ばれるまでに。
体もひと回りもふた回りも大きくなりました。
玄関横のお気に入りのドイツ製の猫小屋で過ごす時間も多くなりました。
真っ白で大きな体。スタッフからも白くまくんと呼ばれています。
最近では、毎朝、毎夕、ご飯の時間になると、カフェスタッフの足元に寄ってきて、顔を見上げながら、「ナーーーオ」と大きな声で「ごはんちょーだい」というのが日課になりました。
朝、モリスの「ナーーーオ」という声が聞こえないと、心配になるほどです。
スタッフからは愛情込めて、モリオと呼ばれています。
大きな体なのに、気が小さくて甘えん坊で食いしん坊。
モリスはお母さんの元にいるときが一番の幸せなのかな。
★過去の猫たちのお話はこちらから
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※ここで強いお願いです。
毎年、毎年、ガーデンに猫を捨てていく人が後を絶ちません。山に捨てられた猫たちの大半は助かりません。うちのガーデンで幸せに暮らせるというのは幻想です。それはごくごく一部の運のいい猫たちだけです。このブログに登場することもなく、野生動物やカラスに襲われて、虹の橋に旅だった子たちもたくさんいます。かろうじて保護できた子は少数なのです。
私たちもいつの間にか年をとりました。最後まで面倒をみたいのでこのお願いをしています。
絶対に猫を捨てるのはやめてほしい。
それは動物愛護法に反する犯罪です。
苦慮した末、ガーデンのまわりには防犯カメラと防犯センサーを設置しました。万一、見つけた場合は証拠として警察にお渡しします。
※どうしても育てることができない猫がいた場合は、今は必ず地元に「保護猫団体」さんがあります。そちらにご相談ください。
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