毎週火曜日12:30、英国からの新着アンティーク公開。

「始まりは、夜。」・・せつ1

上空からマンチェスター空港

<2006.4.6>

飛行機がマンチェスター空港に近づくにつれ、胃が・・・。

機内アナウンスが全くわからない・・あっ、英語だからか・・。

窓の外はとっぷり。2年前に来たときは7月だったから
9時すぎまで明るかったのに・・・。11月ってこんなに暗いのね。

こんな暗い中をレンタカーで遠いホテルまでたどり着けるのでしょうか・・・。
いや、その前に英語の地図が読めるのか・・。たしか高校まで英語は赤点・・・。
そして本日のメインイベントのレンタカーを借りるという大作戦が待っている・・・。

ここ数年のうち一番暗い気持ちで、私はマンチェスターに着いたのでした。

少しでもいいものをお安く買い付けて、ネットショップを開店したい!という大きな夢。
そのためには買い付け経費をできるだけ節約して、商品のお値段を高くしないですむようにしたい。ならば、代行業者さんをたのまずに自力でなにもかもやらねば・・・。

「夢の実現は、強く願うことと、具体的に行動すること。」
とあのターシャ・テューダーさんも言っているではないか。

ここはひとつ隣で寝ている夫に思いっきり押しつけるしかない・・
とひそかに決意を新たにするのでした。

夫はバラ園を作りたい!という私の夢を実現するために、房総半島の山の中に拉致されて、
そしてまたアンティークの自力買い付けという未知の領域に連れ去られようとしている。
寝顔が少し不憫である。

そういえば夫は英語が話せるのか? つきつめて確認したことがなかったな・・。

20年以上前、セブ島の新婚旅行の時、急性日射病になった私に「マイワイフ イズ シック!」
と言ってお医者様を連れてきてくれたっけ。

でもお医者様が帰るまで「マイワイフ イズ シック!」一本だった・・これはちょっと危ない。

膝の上にのせた「アンティーク辞典」がフルフルと不安にふるえるのでした・・。

—–せつ